【ロボット製作・電子工作】シリアルサーボと通常のPWMサーボの違いを徹底比較!選び方のポイントも解説
ロボットの関節やラジコン、工作プロジェクトで欠かせない「サーボモータ」。定番のPWMサーボに加え、多関節ロボットなどでよく使われるシリアルサーボという選択肢があります。Robiに使われているのはシリアルサーボですが、それぞれの仕組み、メリット・デメリット、使い分けの基準を紹介します。
通常のPWMサーボモータとは?
ホビー工作やラジコンで最も一般的に使われているタイプです(SG90などが有名)。
- 通信・制御方式:PWM(パルス幅変調)信号
- 配線構成:電源(VCC)、GND、信号線(Signal)の3本
信号線に送るパルス幅(周期20msに対して1.0ms〜2.0ms程度)の長さによって目標角度を指定します。マイコンのピンから直接信号を送るだけで直感的に動かせるのが特徴です。
メリット
- 価格が安い:1個数百円〜手に入り、入手性が非常に高い。
- 制御がシンプル:ArduinoやRaspberry Pi標準のライブラリですぐに動かせる。
- 選択肢が豊富:超小型から高トルクまで、ラインナップが膨大。
デメリット
- 配線がスパゲッティ状態になりやすい:サーボ1個につきマイコンの信号ピンが1本必要。10個動かすには10本の信号線が必要。
- 一方通行(フィードバックがない):「指定の角度に動いたか」「今どれくらい負荷(電流)がかかっているか」などの状態をマイコン側で取得できない。
シリアルサーボモータとは?
ロボット専用に設計された高機能なサーボモータです(双葉電子、Dynamixel、近藤科学のKRSシリーズ、Feetechなど)。
- 通信・制御方式:シリアル通信(UART / RS-485 / TTL / 半二重通信など)
- 配線構成:電源、GND、通信線の3〜4本(数珠つなぎ可能)
各サーボに個別のID(ID=1, ID=2...)を割り振り、パケット通信で「ID:1番、角度90度へ速度50で回転」といったコマンドを送信します。
メリット
- デイジーチェーン(数珠つなぎ)接続が可能:1つの通信ポートからサーボ同士を数珠つなぎにできるため、数十個のサーボを使ってもマイコン周りの配線が極めてすっきりする。
- 双方向通信(充実したフィードバック):現在角度、回転速度、負荷トルク、電圧、内部温度などの状態をリアルタイムで取得できる。
- 高度なパラメータ設定:PIDゲイン(保持力や応答性)、最大トルク制限、動作速度などをソフトウェア上で細かくチューニング可能。
デメリット
- 価格が高め:1個あたり数千円〜数万円以上することが多い。
- プログラミングの学習コスト:通信プロトコル(パケット構造、チェックサムなど)を理解するか、専用ライブラリの使い方を覚える必要がある。
- 中継基板が必要な場合がある:半二重UARTやRS-485信号に変換するためのインターフェース回路/シールドが必要になるケースがある。
PWMサーボ vs シリアルサーボ 比較表
| 項目 | PWMサーボ | シリアルサーボ |
| 信号方式 | PWM(パルス幅) | シリアルパケット(UART / RS-485) |
| 接続形態 | ポイント・ツー・ポイント(並列) | デイジーチェーン(数珠つなぎ) |
| 配線の取り回し | 多数使うと煩雑になる | 非常にすっきりする |
| フィードバック | 原則なし(一方通行) | あり(位置・温度・負荷・電圧など) |
| 制御性 | 角度のみ | 角度・速度・加速度・トルク・PID制御など |
| 導入コスト | 非常に安価 | 高価 |
| 初期設定 | 不要 | サーボごとのID設定が必要 |
どちらを選ぶべき?
PWMサーボが向いているケース
- サーボの使用個数が 1〜4個程度 のシンプルな工作
- コストを最優先に抑えたい場合
- 初めて電子工作やマイコン制御に挑戦する場合
- ドローンやラジコン飛行機・車などのステアリング制御
シリアルサーボが向いているケース
- 2足歩行ロボット、多脚ロボット、多関節ロボットアーム(サーボ数が6個以上)
- ロボットが物にぶつかった際の負荷検知や、脱力(フリー)状態を利用したティーチングを行いたい場合
- 配線をきれいにまとめて可動範囲を広げたい場合
- 高精度なモーション制御・フィードバック制御を実装したい場合
まとめ
- 手軽さ・低コストなら「PWMサーボ」
- 多関節・高度なロボティクスなら「シリアルサーボ」
プロジェクトの規模や必要な機能、予算に合わせて最適なサーボを選択してみてください。

